脆弱者で行こう

モテない中年のただの日記です

一人目のドッペルゲンガーは早めに見つけよう

世の中には自分と同じ顔の人間が三人いると言われているが、一生のうちにその人物と会うことはできるだろうか?運よく私は出会うことができた。もちろん血縁者ではない。このブログのアイコンになっているオバQ??をわたくしZEN吉だと思っていただきたい。


「オマエ、なんでLINEのアイコン設定してねーの?だからカノジョできねんじゃね?」。

ある時リスペクト0の先輩からこう言われ、少し血圧は上がったが何とも思わなかった。この0の先輩も彼女がいない上に、「じゃね?」の言い方が死ぬほどダサく、こういう人間は無生物だと思って接すればいい。だが今思えば無意識にきっかけを与えてくれる一言だったのかもしれない。

ちなみに私は今でもこのブログ以外にアイコンを設定していなく、何というか恥ずかしいのだ。「いい大人が恥ずかしいとか、逆に恥ずかしい~」と言われそうだが、大和田常務のごとく「あ~そうだよ!」と言い返す準備は常にできている。仮に私がイケメンだったとしても設定しない。カエルの遠吠えくらいに思ってもらって構わない。


私は一時期、大型リサイクルショップ巡りにはまっていた。目的はAVであって、もはや普通のレンタルショップの品数に満足できる器ではなかった。いつも通りAVコーナーから満足げに出てきたある日、フィギュアコーナーの方から何かのシンパシーを感じ、それらを物色していると、

「ん??何だコイツら?オレと似てないか?全然モテなそう、、、」。

と、自分と同じような表情というかオーラを放っている品物が何点かあることに気づいた。この感覚は現場でしか分からない。

「へぇ~、こういう楽しみ方もアリかもな。というか、そっちがメインの店だしな」。

その日から自分の分身を探す旅が始まった。条件は1500円以下、シンクロ率60%以上で、もちろん本業のAV発掘も怠らない。

探し物が二つになった。場所が変われば敵も変わる。中には手ごわい奴もいる。飛影の気持ちがわかる。この「手ごわい奴」というのは本当に存在しており、商品ではなく、私たちと同じ客である。まず、体重95kg以上。次に「あ゛あ゛ー」という叫び声が似合いそうな者。この二つが該当する人間は本当に危なく、性別は問わない。実際に私が見たヤンキー二人組とデブの衝突を紹介しよう。

 

ざっざっざ。

 

「、、、。どけよデブ」

「、、、、、。」

「何コイツ?聞こえねーのかな((笑)」「オイ!聞こえねーのか?」

「、、、、、。」

「コラァ!!」「どけっつてんだろーが!!!」

「あ゛あ゛ーー!!!」


言っておくがこのヤンキー二人組は悪くない。100%デブが悪い。店内には譲らなければいけない狭い通路もある。
が、このデブはよけないのだ。洗面台を独占する姉の感覚に近い。今自分の視界に入っているキャラを憑依させて強気になっており、それでいて体の体積だけはでかいもんだから暴れると店内がエクスプロージョン状態になる。

もう一度言うが、一方通行にこの「憑依型デブ」を見かけたら絶対に近づかない方がよい。私もかつて興味本位で近づいたことがあるが、「何?そっち通れば?」と一蹴され、何も言い返せなかった悔しさで晩飯を食べられなくなった苦い経験がある。


こんなやり取りを重ねながらの分身探しだったのだが二年の歳月をかけ、ついに出会うことができた。私のこだわりとして、分身とはその時の気分にシンクロさせるものではなく、あくまで自分の放っている相対的なオーラを当てはめるというのがあった。気分転換の相手が欲しいのなら、ペットや恋人で十分であろう。
まあ、どっちもいないけどね、、、。



いた。コイツだ。

このキモいニヤケ面、、。
マジで生まれ変わりかよ。シンクロ率は?

「75%」。

よし。値段は?
頼む、1500円以下、、。オマエにそれ以上の価値はない。

「800円」。

やった。すぐに買った。


これで終わりである。
特別に大切にしているわけでもない。ソーラー電池で小刻みに動き続けるという可愛らしい機能を持っているが気にせず日陰に放置している。出張にも持って行かないし、感情移入もしない。そんなことは魂に魂を入れるようなもので、フライパンでフライパンを炒める行為に等しい。分身とはそういうものであって、ただ私は出会いたかったのだ。「世の中には自分と同じ人間が三人いる」という通説に絶望していたからで、会えたことだけがうれしかった。



ある日の出来事だった。

「昨日越してきた○○ですー。よろしくお願いします。よかったらこれ食べてください」

「あ、はい。わざわざありがとうございます」。

訪ねてきたのは童顔のキレイな奥方で、私としてはテンパらずに対応できた方だろう。コイツはその様子を下足入れの上から小刻みに揺れながら眺めていた。

「ふふ、かわいいお人形さんですね。それじゃ失礼します」。

奥方はそう言いながらコイツの頭をなで、帰っていった。

コイツ、、、。

その夜、私は泥だらけの作業着とともにコイツを洗ったのだが、次の日のコイツは何事もなかったかのように日光を浴び踊り狂っていた。


どこまでも、私と同じである、、。